Mikeの投資ブログ

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テクノロジーといえばシリコンバレー。現役ベンチャーキャピタルが投資で気を付けること

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次にどんなテクノロジーが来るのか、といった情報は、常に触れてアップデートすべき内容と思います。今回は、山本康正氏『シリコンバレーのVCは何を見ているのか』を読みましたので、ご紹介します。

三菱UFJ銀行ニューヨークからハーバード大学院、グーグルを経てベンチャーキャピタリストとなった著者が、シリコンバレーの現状をアップデートしたのが本書です。

本書の目的は、本来ならば現地に2年に一回は足を運んで最先端にいる人から直接話を聞くべきだが、忙しく難しいビジネスリーダーむけに、知識をまとめてアップデートするというものです。著者は、AI、ブロックチェーンなどのテクノロジーから、日本文化に関するものなど様々なものに投資します。例えば、「こんまり」(近藤麻理恵さんの片付け本がミリオンセラーになったブーム)の米国進出支援もしたそうです。またアーリーステージ(設立後初期のスタートアップ)の企業への投資を主に手掛けているそうです*。ただ、個別領域については、著者よりも専門性が高い人がいるので、それよりは、シリコンバレーの最新状況をざっくりお届け、という内容になっています。

*一口100万円から1000万円ほどで、IPOなどエグジットまでいくと、100倍から1000倍になる可能性がある(100万円の投資が10億円になる可能性も)

かいつまんで内容とトーンをご紹介すると、

シリコンバレーの情報が正しく伝わっていない(自称シリコンバレー通でも大したことない人がいるので注意して!)

・情報正しく理解できていないのは、主に日本のメディアが悪い(現地のバズりが2年後日本ではやるレベル)。あと日本人のリテラシー(英語頑張れ)

イスラエルとかあるけど、やはりシリコンバレーが規模的に圧倒的さ

・今の注目は、サブスク、5G、自動運転、テスラ、ブロックチェーン、AI、信用スコア、人口肉でしょ

・VC(ベンチャーキャピタル)の投資判断基準は、数字(過去)だけでなく未来。だから人物と熱意が最終判断軸(過去のファクト重視のコンサルや投資アナリストはとは違いまっせ)

・では、日本企業がイノベーション頑張るためにシリコンバレー活用するにはどうするか?意思決定できる(or意思決定者と強いパイプのある)エースをシリコンバレーに送り込み、3年任期なんかではなく、長く滞在させなさい。そうしないと、シリコンバレーというインナーサークルではやっていけない

コマツ東京海上日動の取り組みをベンチマークせよ

・日本の将来考えると、答えありきの今の教育はだめ。数学と統計は必須でしょ

といった内容です。

正直、この手の書籍は多数あります。ただ、スタートアップ含む投資業務も行い、またシリコンバレーや欧州などでスタートアップ発掘の最前線にいる同僚を持つMikeとしては、毎度毎度手に取ってしまうジャンルです。特に、日本企業の意思決定遅くてシリコンバレー界隈では評判悪いとか、3年任期で帰るようではだめ、といった指摘は「はい、また来ました~」と思います(ごもっともな指摘として受け入れているという意味)。著者自身は、現地にネットワークを有し、また国内外の企業とのお付き合いでものすごい価値を出していると思います(また人を年齢云々で評価するべきではありませんが、Mikeより5歳年上でこのバランス感とれた書籍を出すという点においては、とても尊敬しています)。

しかし、欲を言えば、では結局どうしたらいいの?が弱いとの感想を持ちました。例えば、コマツの例を紹介するところで、以下のような記載があります。

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技術の目利き力を持った担当者がシリコンバレーで複数のベンチャーキャピタルに出資をし、人脈を築き、そこで収集した精度の高い情報をスピーディーに日本本社の経営陣と共有し、その採否を経営トップが即断したことがこの成功をもたらしました

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まさに、技術の目利きを持ち、経営陣をすぐ動かせるエースを現地に送り込んだからできたのでしょう。だから、Mikeの会社でもエース送り込めばいいのだと思います。でも、技術の目利きと一言で言っても、比較的狭い技術領域でビジネスを展開する企業はいいですが、そうでない場合は、一人の専門性がカバーできる範囲は限られます。また、社内の技術開発トレンドもどんどん変わる中で、シリコンバレーの赴任者が常にそのアップデートを受け、時には既存開発の延長線上、または飛び地を適切に提案できればいいですが、とくに後者を的確に提案し、実際にスタートアップとの協業やM&Aにつなげるのはかなり至難の業です。一定規模の予算を決めて、「毎年××億円までは失敗含めてやってOK」と決めるなどあるでしょうが、課題は数を打てる予算規模ではなく、技術シナジー仮説の質にあると考えるからです。技術シナジー仮説の質が高ければ、予算はつきやすいし、スピーディーに関係者を説得でき、実証実験やビジネス化が早いと考えられます。

だから、最大の難点が、赴任者の「技術シナジー仮説の質向上」だと考えるのです。この辺りは、スタートアップハンティングをミッションとする方々にとっては、共通の悩みかと思います。次著なのか、別の発信ソースなのか、この辺りに対するアドバイスがあるのか、今後探してみようと思います

Mikeの悩み含めて書きましたが、本書自体は総じてイノベーションの中心地である「シリコンバレーの状況アップデート」という意味では目的を果たしているのでおすすめだと思います。

今回は以上です!

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