Mikeの投資ブログ

子育てパパが1億円を貯め、経済的自由を達成するまでをつづります

投資の神様バフェットの師匠による投資哲学『賢明なる投資家』【書評】

自身の投資に参考になった書籍をご紹介します。定番ではありますが、まずは、ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』(1949)です。

 

本書は、ウォーレン・バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアム(1894-1976)の投資哲学をまとめたものです。

 

グレアムは、自身で投資会社を設立し、その後コロンビア大学ビジネススクールで教鞭をとるといった経歴を持っています。

 

本書のエッセンスは、以下の4点に集約されます。

------

  1. 投資とは、詳細な分析に基づいて行うものであり、元本を保全して、適切なリターンを上げることと定義する。この条件を満たさないものを投機という
  2. 将来のことはわからないのだから、投資家は手元資金をすべて一つのバスケットに入れてはならない。その安全で堅実な範囲を超えて冒険に挑んだ人々は、精神的に大きな困難を背負うことになる
  3. 投資家と投機家の相違は、その人が相場変動に対して、どのような態度で臨むかという点である。投機家の関心ごとは、株価の変動を予測して利益を得ることであり、投資家の関心ごとは、適切な証券を適切な価格で取得し、保有することである
  4. 安全域の原則を確固として守ることによって、十分なリターンを得ることが可能である。安全域の原則は、割安銘柄に適おうすることでさらに明白なものとなる。割安銘柄は、株価がその株式の本質的価値よりも安い状態にあるわけであり、その差が安全域である

------

1で投資と投機を明確に区別します。元本を保全して適切にリターンを上げるために、防衛的投資家がすべきは、運用資産の50%は債券に振り分けることを勧めます。

 

2は、資産運用でよく耳にするリスク分散の考え方です。ファンダメンタルや様々な指標から、市場の上下を予測しようとすることは、よくあることだと思います。しかし、株式市場を過去長期にさかのぼって分析した結果、やはり予測はだれにもできないことであり、それに基づいてすべての資産を株式に投資することのリスクを説明しています。また、株式の中でも、銘柄は10-30に分散することを推奨します(バフェットは銘柄を絞ることを勧めており、この点は異なります)

 

3は、上記のように株価の変動を予測すべきでなく、また割安株への投資をすべきだと説きます。また、投資はその会社の株主となることであり、株式は保有を前提として取得する、という方針も記されています。

 

4は、安全域についてです。安全域とは、現金やその同等物から総負債を引いた純流動資産です。純流動資産が、時価総額に比べて半分、最低でも三分の一以上ある差がある証券に対する投資を行うことを推奨しています。

 

現在のように市場が好調な時も、また調整局面であっても、折に触れて本書に立ち返ることで、「投機」に揺れてしまいそうになる自分を、本来の目的に立ち返らせてくれると思います。

 

もし少しでも参考になりましたら、応援ポチいただけますとうれしいです!

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村