Mikeの投資ブログ

子育てパパが1億円を貯め、経済的自由を達成するまでをつづります

市場平均をアウトパフォームする方法『投資で一番大切な20の教え』【書評】

今回は、ハワード・マークスの『投資で一番大切な20の教え』(2012/10)です。

ハワード・マークスはシティバンクでの経験後、オークツリー・キャピタル・マネジメントという資産運用会社を設立した人物です。

 

本書では、アウトパフォームするためには何が必要かを整理しています。具体的には「二次的思考」が必要と述べています。

 

著者は、「この企業の見通しは良好だから、株価は上がる」といった将来に関する見解などを一次的思考と表現します。

 

この段階までの思考は、比較的シンプルであり、難易度は低いものです。しかし、それではアウトパフォームできません。そこで、思考を次の段階まで深める必要があるといいます。例えば、シナリオ予測やその確率計算から始まり、コンセンサスの検討、資産価格への反映、その背景の比較等です。

 

これら二次思考は奥が深く、非常に複雑ですが、整理すると以下のような項目をカバーすることだと述べています。

 

------

・今後、どのような範囲の出来事が起こりうるか

・その中で、実際に起きると思うのはどれか

・その予想が当たる確率はどれくらいか

・コンセンサスの予想はどうか

・自分の予想はコンセンサスとどう違うのか

・その資産の現状の価格は、コンセンサスあるいは自分が考える先行き見通しに見合っているか

・株価に織り込まれているコンセンサスの心理は強気すぎたり、弱気すぎたりしないか

・コンセンサスあるいは自分の予想が的中した場合、その資産の価格はどうなるか

------

 

結局、一次的思考は単純で底が浅く、誰にでもできることです。つまり、人より優位に立とうとするには役に立たない。人と同じように考え、同じような結論にたどり着く。そうすると、当然のように素晴らしい成果を上げることはできない、というわけです。

 

一方、二次的思考をするには、脳にかかる負荷は一次的思考よりも大きくなります。そのため、一次的思考ができる人と違い、二次的思考ができる人はわずかといいます。

 

そして、アウトパフォームのポイントとして、以下のように述べています。

 

------

結論をいおう。非効率性は素晴らしい投資パフォーマンスの必要条件である。完全に効率的な市場でアウトパフォーマンスを狙うのは、コイントスに似ている。ほかの投資家を上回るパフォーマンスを上げるには、市場のどこかに乗じるべき非効率性(欠陥やミスプライシング)がなければならない

------

 

本書から私が学んだのは、投資を本業にするプロが戦う市場で、素人が見よう見まねで二次的思考にトライしても、勝ち目がないということです。

 

ですので、二次思考によるアウトパフォームはあきらめ、しかし事実として不況でも増配を続けてきた連続増配株を中心に投資することで、手堅くパフォームできるのでは、と考えました。

とても励みになるため、応援ポチいただけますとうれしいです!

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

このエントリーをはてなブックマークに追加