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米国株での積立投資の基本。『米国つみたて投資』【書評】

今回は、太田創『米国つみたて投資』をご紹介します。

本書は、米国株の投資信託への投資を通じた資産形成を勧める入門書です。初心者向けに書かれていますので、既に何年も投資されている方には、真新しい情報はありません。

一方、これから投資を始めようと考えているが、リスクを取りたくない、という方には、わかりやすい内容となっています。

本書の構成は以下です。

第一章 なぜ資産運用が必要なのか?

第二章 なぜ米国なのか?

第三章 こうやって積み立てよう

第四章 「米国つみたて投資」8つの鉄則

第五章 買うべき投資信託はこの4本

第六章 iDeCoとNISAの活用法

 

今回は、本書のコアである「第二章 なぜ米国なのか?」、「第三章 こうやって積み立てよう」、「第四章 「米国つみたて投資」8つの鉄則」、「第五章 買うべき投資信託はこの4本」の内容をかいつまんでご紹介します。

なぜ米国なのか

著者は、30年間の長期で見たときにも、資産形成の効率がいい投資対象として、米国株式を挙げています。その理由として、主に以下を挙げています。

・米国の人口増加

長年移民を受け入れてきた国のため、今も1%ずつ人口が減少(日本はすでに人口減少)

・米国人口の年齢構成

2015年の人口ピークを比べると、米国24歳、日本69歳と米国の方が若い。人口ピラミッドでも日本ンは消費の中心をになう30~40歳代の人口が減るが、米国は有利

新興国株と比較しても、新興国株は値動きが激しく、また先進諸国の投機マネーに依存しリスク

新興国株は、リーマンショックでも米国株の下げで大幅下落した

・欧州、中国、日本へ分散投資しても、結局米国の好不況で上下する

・米国は、世界の株式市場の5割超

・米国株は、下がっても回復してきた実績がある

1896年のニューヨーク・ダウ平均の算出が始まってから、ずっと過去最高を更新してきている。例えば、1987年ブラックマンデーリーマンショックなど、たとえ暴落しても、暴落前の水準に戻し、さらに上昇する(一方、日本株は2013年以降アベノミクスで上昇しているが、1989年12月に着けた3万8915円を抜けないまま)

・米国は、株式資本主義が浸透している

企業経営者も、米国の中央銀行も株価維持に必死で取り組む

・米国株の過去ターンが日本株と比較して実際にいい

1989年12月から2018年12月までの各月(合計349か月)に米国株と日本株にそれぞれ投資して、1年間保有した場合の騰落(上げ下げ)を見たとき、米国株の場合は極端に悪い月があっても全体通してみるとそれはレア。+1.7%~+76.7%の範囲が230か月で集中。一方、日本株は▲23.8%~▲18.8%が31か月で最も多く、次いで▲3.8%~+1.2%が27か月、、、そのほかもマイナス月が多い。

また、過去30年で各月を基準とした1年の平均リターンが米国株は+9.5%、日本株が+1.5%(30年間の積立で3000万円*蓄えるのに、米国株だと年平均9.5%で運用するとして、月々の積立額は1万5252円で済むが、日本株だと年平均1.5%で月々6万5614円が必要になる)

*老後生活の資金で著者が設定した目標額

こうやって積み立てよう

投資信託は様々な銘柄に分散投資しており、リスクが低く、着実なリターンを得られるため、推奨しています。ETF(上場投資信託)もありますが、著者としては「30年間で3000万円の資産を築く」ことを考えると、投資信託の方がベターといいます。その理由は、ETFだと、投資信託で設定できる自動積立機能がないためです。そうすると、自身で定期買付をすることになるのですが、そうすると長続きしなくなるためです。

また為替リスクの考え方ですが、30年間の長期で毎月の買い付けを行えば、ドル円為替レートは一定の水準に平準化されると考えられます。そのため、あえて為替ヘッジコストをかけなくていいのでは、と著者は考えています*。 

*当然、円高ドル安が進むと、為替差損のせいで、円ベースの基準価額はそれほど上がりません。為替リスクを回避する方法として、「為替ヘッジ付き」の投資信託を選ぶこともできます(為替予約によって、一定期間後に外貨を円に替える際のレートを決める取引で影響を受けないようにする)。ただ、現在のように米国金利が日本の金利を上回る状況で為替予約を行うと、為替ヘッジコストが発生するので、リターンが落ちてしまいます(例えば米国金利3%、日本0%とすると、金利差は3%。この金利差分だけ、一年後の為替予約で確定されるレートは円高水準となるため、リターンが減少)

「米国つみたて投資」8つの鉄則

1)「無分配型」を選ぶ(分配すると、複利の効果が減るためです)

2)基準価額をあえてチェックしない(一喜一憂が積立買付のペースを乱すため)

3)コストが安いネット証券を使う

4)非課税制度(iDeCoやNISA)をフル活用する

5)購入時手数料や信託報酬率が安いものを選ぶ

6)純資産総額の水準、資金流出入に注意する(運用管理費の低いファンドの一部は、継続性が低く、途中で勝手に辞められてしまう「繰上償還」が起こりうる。純資産額は30億円い所かが一つの目安)

7)ダウかS&P500か、一つに絞る(分散の意味がないものを複数買うと、買うときの手間や時間コストなどがかかる)

8)3000万円つみたてた「後」を計画する

買うべき投資信託

買うべき投資信託として、NISAやiDeCoの対象か、管理費用が低いかなどの観点から、以下を挙げています

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

・iFree S&P500インデックス

・iFree NYダウ・インデックス

・たわらノーロードNYダウ

ちなみに、私は「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を買っていますが、以下のようになっています。大統領選後に売却してしまったこともあり、金額が小さいのと、リターンがずっと保有されていた方より小さいのですが、定期買付をして放っておけばプラスになっています。

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楽天証券より

ちなみに、楽天証券でこの銘柄は毎月1万円ずつ購入しています。そのほかの銘柄も併せて5万円分クレジットカード決済をすると、100円につき1ポイントたまります。これは5万円で500ポイント、つまり1%のリターンが無条件につくということなので、大変お得です。楽天経済圏に入っている方は、ぜひご検討してみてください

今回は以上です!

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