Mikeの投資ブログ

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【恒大集団】デフォルト≠金融システム破綻。影響軽微と見る理由【CXSE】

恒大集団について、特段大きな進展があったわけではありませんが、9/20に米株市場が下げたことで、一段と関連ニュースが増えてきました。そんな中、9/21付で大和総研が明確なスタンスで分かりやすい記事を出しているので、ご紹介します(以降の参照元『中国:恒大集団の経営危機をどう見るか』)。

主な主張は、

1)中国恒大集団の経営危機は、金融危機にはつながらない

2)中国経済の下振れ要因は複数あり、特に不動産市場の調整懸念は高まっている

3)一方、コロナワクチン普及による集団免疫獲得や、預金準備率の引き下げなど政策対応余地があり、また2022年秋に党大会があるので、景気浮上のインセンティブあり

です。

まず1)の理由として、有利子負債残高と、銀行の貸倒引当金を比較しています(6月末)。

・恒大集団の有利子負債残高は5,718億元

・中国の商業銀行の貸倒引当金は5.4兆元(純利益は1.9兆元)

恒大集団の貸し出しが不良債権化しても、十分対処可能との見立てです。また、社債のデフォルト回避に第三者が損失補填すると、モラルハザードが発生します。2020年7月以降、泰禾集団、天房集団、三盛宏業など同業他社のデフォルトがありましたが、救済なしでした。

次に2)ですが、8月の住宅新規着工面積、住宅販売金額は、7月に続き大幅な前年割れとなりました。恒大集団一社うんぬんではなく、マクロ指標からみて、景気下振れ要因として注意が必要な状況、との見方です(記事では資源・コモディ価格、小売売上、固定資産投資など複数指標を見ているが、ここでは割愛)

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大和総研『中国:恒大集団の経営危機をどう見るか』

3)は、中国でのワクチン接種進展で、サービス業などでの消費底打ちが期待されているとのことです(9月に人口の8割が2回目接種。3回接種を行う場合は年内終了見込み)。また、金融緩和の余地があります。中国の中央銀行は、7/15に預金準備率を0.5%引き下げました。これによって、預金の約1兆元(約17兆円)が貸し出しに充てられるようになりました。現在の預金準備率は8.9%であり、引き下げ余地は大きいといえます。さらに、22年秋には、5年に一度の重要会議、党大会があります。それに向けて、景気を上昇させるインセンティブがあります。

以上のように、恒大集団の件は景気下振れリスクだが、金融危機にはならないとみられ、また2022年に向けては景気浮上の可能性もあるとのことです。楽観的な見方ではありますが、とりあえず「デフォルト→他セクターにも影響!」とあおる記事が多い(例えばロイター)中で、スタンスを取って説明するところに好感が持てます(記事内容を信じる、信じないは別ですが)。

今週はFOMCがあり、テーパリングの議論が株式相場の大きなファクターです。そこに恒大集団によるデフォルトリスクも含めて過度に悲観的になる必要は、Mikeとしてはないと考えています。ただ、CXSEは当面触りません。。。

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関連情報

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