Mikeの投資ブログ

子育てパパが1億円を貯め、経済的自由を達成するまでをつづります

【安定配当】高配当サザンカンパニー(SO)増配率3%。今後も増配余地あり。ただし原発はリスク【銘柄分析】

今回は、高配当・連続配当企業Southern Company(SO)の銘柄分析です。

本ブログでは、2045年までに、子育てをしながら無理なく1億円をためることを目標に掲げました。

mike2020.hatenablog.com実現には、保有銘柄に占める高配当比率を高める必要があります。そこで、配当利回りの高い銘柄の分析を行っていきます。

サザンカンパニーは、アラバマジョージア、フロリダなどの州で約900万の顧客に電力供給する公益企業です。配当利回り4.29%、また73年間減配なしの企業です。

結論としては、「原発増設の追加コストがリスクだが、業績基盤は安定しており、配当実績も魅力。割高感はないため、買付を開始」します。主なポイントは以下です。

・売上高は2020年20,375百万ドル。2008年以降、年率1%で成長。営業利益は20%前後

・売上の7割が既存電力事業で安定的。発電方式は石炭17%、天然ガス51%、原子力17%、再生可能エネルギー15%。環境負荷低減についてはコンソリデ―テッド・エジソンより遅れている

・ネットDEレシオが2016年から1.5を超える水準。現時点で財務上の大きな懸念があるわけではないが、今後要モニター

ジョージア州原発増設の追加コストがリスク(2022年夏までの遅延で想定より20億ドル追加)。株価下振れ要因

・配当性向は78%で今後も増配余地あり(過去12年増配率3%)。20年連続増配。73年減配なしは魅力

・トータルリターンはS&P500、フィラデルフィア公益事業セクター指数にアンダーパフォーム

・PER19倍(S&P500 約20倍)で割高ではない水準

以降で詳細を見ていきましょう。

目次

指標

主な指標は以下です。特徴は、73年間減配なしの点です。連続増配は20年、配当利回り4.29%です。

・株価: 60.46ドル

・PER:19.22倍(S&P500 約20倍)

・EPS:5.4ドル(Earnings per Share:一株当たり利益)*直近4四半期合計

配当利回り:4.29%

・年間配当額:2.64ドル

・配当支払月:2、5、8、11月

・連続増配年数:20年(73年減配なし)

Nasdaq HP、Southern Company HPより)

業績

売上高は2020年20,375百万ドルで、2008年から年率1%での微増です。営業利益率は2017年を除き20%前後で推移しています。2017年は、Mississippi Power(ミシシッピ州での電力事業会社)のケンパー発電プロジェクトに関する追加コストのためです(関連情報1関連情報2)。一時要因ですので、問題ないと考えます。

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Southern Company IR情報を基に作成

事業セグメントは以下です。

・Traditional Electric Operating Companies:アラバマ州ジョージア州ミシシッピ州等での電力事業

・Southern Company Gas:イリノイ州ジョージア州などでの天然ガスの販売

・Southern Power:再生可能エネルギーを含む発電設備の建設・管理

・All Other:その他

売上の7割が既存の電力事業(Traditional Electric Operating Companies)であり、そこでの業績が全社業績に大きく影響します。ただ、規制当局の認可事業ですので、競合との競争激化といった心配はありません。一方、当局から電力料金の承認を得ながら事業を行いますので、大幅な収益増を見込めるビジネスではありません。

発電方式は、石炭が17%、天然ガスが51%、原子力が17%、再生可能エネルギーが15%となっています。コンソリデ―テッド・エジソンに比べると、環境負荷低減の取り組みは遅れているといえます。

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Southern Company IRより

キャッシュフローを見ると、営業CFが微減です。インフラ企業のため、設備投資が継続的に掛かっています。2016年に投資CFが大幅増となっていますが、天然ガス事業者AGL Resourcesなどを買収したためです。

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Southern Company IR情報を基に作成

その影響で、有利子負債も2016年に急増しています。ネットDEレシオも2016年から1.5を超える水準です。現時点で財務上の懸念が大きいわけではありませんが、注意を払っていった方がいいと思います。

*ネットDEレシオ:財務健全性を測る指標。(有利子負債―現預金)÷自己資本

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Southern Company IR情報を基に作成

リスクとして、原子力関連では、過去かなりコストがかかっているジョージア州のVogtle(ボーグル)があります。ボーグル3・4号機の増設は、ウェスチングハウスの設計を採用し、2013年に開始されています(参照元)。改良型加圧水型原子炉(AP1000)という、米国で初めて使われる設計方式であり、技術的な問題を抱えてきました(参照元)。また、30年ぶりの原発新設ということもあり、工期延長でコストがかかってきました。それが今後、2022年の夏までに遅れそうで、想定より20億ドルもコストがかかると見込まれています。2021年11月以降への遅れは、利益の減少に直結するようです(参照元)。そのため今後の業績は下振れリスクが他社より大きいといえます。

当然、原発のないコンソリデ―テッド・エジソンなどでも、同業のインフラ企業ですので、再生可能エネルギーの施設建設・運転などリスクはあります。ただ、サザンカンパニーは目に見えて問題の大きい建設が続いている点、注意が必要です。

ちなみに、日本企業がかつて原発輸出を推進したように、米国も同様の動きを進めています。そのため、海外市場での原発建設は新たな市場機会となります(参照元)。とはいえ、原発、しかも自国でなく海外ですので、コントロール外の要因など増えることからリスクは高いといえます。

配当・株価

配当は、過去73年連続で減配なしです。また20年間連続増配しています。州政府との長期契約により安定収益が得られ、株主還元が可能だといっています。

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Southern Company IRより

過去12年間で増配率3%です。配当性向は上昇基調ではありますが、2020年78%で今後も増配余地ありです。

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Southern Company IR情報を基に作成

トータルリターンでみると、2015年からS&P500に対してアンダーパフォーム、また、フィラデルフィア公益事業セクター指数に対しても後塵を拝しています。

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Southern Company IRより

まとめ

株価リターンは、S&P500やフィラデルフィア公益企業指数に劣ります。大きな株価上昇のアップサイドが見込める企業ではありませんので、今後もS&P500をアウトパフォームするようなことはあまり期待できないと思います。

しかし公益企業であり、73年減配なし、配当利回り4.29%という点は、配当目的の投資家としては魅力的です。今後も電力需要は拡大しますので、売上側は問題ないと考えます。

ただ、ボーグル増設に伴う追加コストは業績リスクです。リスクは既に株価に反映されている面もあると思いますが、今後さらにサプライズで工期が遅れる、追加コストがかかるといったことが発生すると、株価は下がるとみられますその点、他の公益企業と比べてリスクが高いといえます。

またクリーンエネルギーに対する取り組みは、コンソリデ―テッド・エジソンに比べると遅れています。このあたりは、今後改善を期待したいと思います。

現在、PER(株価収益率)は19倍であり、S&P500 20倍程度からすると割高ではないので、買付を始めようと思います。

ちなみに私の中では、原発リスクのため、コンソリデーテッド・エジソンの方が優先順位は高いです。

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今回は以上です!

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