Mikeの投資ブログ

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【マークザッカーバーグのスピーチが沁みる】『お金2.0』内容はイマイチ。でも紹介されてたザッカーバーグのスピーチは価値あり

今回は、佐藤航陽氏の『お金2.0』をご紹介します。

結論からいうと、買うほど内容のある本ではありません。お金について学びたければ、代わりに岩井克人氏『貨幣論』をお勧めします。

佐藤航陽氏は、フィンテック企業メタップスの創業者です。『お金2.0』は以下のような内容となっています。

1)現在の経済の仕組みやお金の起源、そのメカニズムを紹介し、それがテクノロジーによってどのように変化していっているのかを紐解く

2)そのうえで、資本主義の欠点を補う考え方として、価値を軸として回る社会「価値主義」という枠組みを提案する

・資本主義の欠点とは、①有用性にのみ価値をおき、②内面的な価値(愛情・共感・興奮・行為・信頼など)や、③社会的な価値(個人ではなく社会全体の持続性を高めるような活動)に価値を置いてこなかった

・一方、価値主義では、②、③も価値として取り扱う。そして、価値主義での主役は、②・③を体現できる人になる

1)については、本書のタイトルが『お金2.0』なので、貨幣の本質に深く迫る内容かと思いきや、それほど深いものはありません。貨幣の本質を知るなら、岩井克人氏『貨幣論』を読んだ方がいいです。

一方、テクノロジーの経済・社会への影響に関しては、わかりやすい説明がされています。例えば、既存の経済・社会の仕組みが「中央集権」ベースだったものが、「分散化」しているといいます。その背景は、近代社会が「情報の非対称性」が前提に作られていたが、それがインターネット、さらにはスマホでリアルタイムに個々人が常時つながるので、「分散化」が進んでいるといいます。

2)については、資本主義の中で価値が見いだされづらかった点にフォーカスが当たりつつあり、今後はそちらが重要になる、というお話です。つまり、「社会的な価値」などです。この点は、大まかには近年のESG(環境・社会・ガバナンス)のトレンドなどと方向性が同じと感じました。

そして、個人の社会的なネットワーク=”ソーシャルキャピタル”が資産となり、”ソーシャルキャピタル”を増やせる人が、大きな力を持つといっています(それが、既存経済のマネーキャピタルを増やすことがうまい人(経営者・投資家)と対比されています)

 

本書は、買うほどの内容ではないと感じましたが、一点個人的に新たな発見があったことがあります。それは、Facebook CEOのマークザッカーバーグハーバード大学のスピーチの内容が紹介されていた点です。以下の内容でした

「自分の人生の目標(意義)を見つけるだけでは不十分だ」ということ。僕らの世代にとっての課題は、「“誰もが”人生の中で目的(意義)を持てる世界を創り出すこと」なのです。この社会を前に進めること、それが僕らの世代の課題です。新しい仕事を作るだけじゃなくて、新しい「目的」を創り出さなくちゃいけない。

たしかに企業活動は、現在まで雇用を生み出すことが一つの重要な社会に対する貢献でした。今後も途上国などに企業が進出し、経済活動を行い、雇用を生み出すことは十分に意義があることです。しかしそれだけでなく、生きていく目的を持てる世の中を作るところまでやろうよ、という問いかけです。 

なるほど、という感じです。

有名起業家のスピーチでいえば、スティーブジョブスのスタンフォード大学でのスピーチがあります。非常に心に残る内容で、私は仕事で挫折した時に、何度も何度も動画で見返してきました(例えば、新卒で入社した会社のエリート養成研修参加者に選ばれなかったとき、自分の思いをノートに書きなぐったりしていました。そんな失意の中友人に相談したら、このスピーチを教えてもらいました。何度も見返し、「ドットがいずれつながる」というのは、救われる思いでした)

マークザッカーバーグのこのスピーチも、私が世の中に対してどう貢献していくかを考えるにあたり、おそらく今後何回も見返したり読み返したりすると思います。 

今回は以上です!

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ご参考までに、マークザッカーバーグのスピーチがBuzzfeed記事紹介されていますので、ご興味がある方はぜひ。

www.buzzfeed.com

ティーブジョブスのスピーチ内容はこちらです。

www.nikkei.com