【PG:21/1-3決算】P&G、一株利益が予想上回る。65年増配
4/20、日用品大手P&Gの2021年1-3月期(第3四半期)決算が発表されました。
EPSは、予想1.19を上回り、1.26でした。
売上高は、予想179億7390万ドル、181億900万ドルでした(前年同期比+5%)。
EPS通期見通しは、5.52~5.63と据え置きました。
決算発表後、好業績を受けて株価は反発しました。前日比0.8%高の137.75ドルで取引を終えました。
では詳細を見ていきましょう。
決算概要
売上高は、181億900万ドル(前年同期比+5%)でした。営業利益3,785百万ドル(同+10%)、営業利益率は21%(前年同期比+1ポイント)です。
また、P&Gでは、オーガニックセールスとして、M&Aや為替影響を省いた指標も用いています。オーガニックセールスの成長率は4%でした。
次に、売上高の内訳を見ます。P&Gの事業部門は、以下があります。
・化粧品:化粧品など
・グルーミング:カミソリなど
・ヘルスケア:歯ブラシ、サプリメントなど
・家庭用品:布製品、洗剤、掃除用品など
・乳児・女性向け:オムツ、生理用品、ティッシュなど
売上構成比でみると、家庭用品が35%で最大、次いで乳児・女性向け25%です。この二つで、全社売上の6割を占めます。
2021年1-3月期では、最大の家庭用品部門において、北米及び中華圏で高価格帯の洗剤や掃除用品の売上高が伸びました(前年同期比+7.7%)。コロナ禍で家庭用品の需要が伸びているようです。
また、売上構成比としては18%ですが、高収益*の化粧品部門の好調さも寄与(同+9.3%)しています。
*ご参考までに、部門別の利益率は以下です。グルーミング(シェービング)と化粧品が高くなっています。
*ここでの利益(”Net Earnings”)はP&G社内評価用の指標です。いくつかの共通コストを反映していないため、最終利益とは異なります
今後の展望
今後の見通しですが、オーガニックセールスの成長率は、2021年度(P&G会計年度)で+5%~+6%です。
EPS通期見通しは、5.52~5.63と据え置いています。
(FY20 Core EPS $5.12に対し、FY21は+8%~+10%)
そして配当は、$3.24と増加を見込んでいます!結果、65年増配となります。
ちなみに、9月半ばからの米国販売製品の値上げを発表しました。樹脂・パルプなどの原材料コストや、商品輸送コストの上昇を受けての措置です。紙おむつや生理用ナプキンなど一桁台半ばの引き上げとなる見通しです。
値上げは、消費財メーカーのキンバリー・クラークも発表しています(こちら)。ですので、P&Gのみが値上げによりシェアを落とす、といったことにはならないと考えます。
以上見てきましたが、20%台の高い営業利益率を維持し、65年の増配を決めたP&Gは、今後も安定的な業績を出していくと考えています。ですので私は、長期保有目的での買付をこれからも続けていくつもりです。
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